古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

「ちょいオタ」はオタクを殺す。

多分。
はてなキーワードに登録されたこちらの説明をご覧ください。

ちょい=ちょっと

オタ=オタク

ちょっとオタクなところを見せて、少年の心をもっていることをアピールしてモテてしまおうという考え方。


素人目から見ても相当ひどい。で、さらに酷いのがキーワード説明内で挙げられている例なんです。


1 ちょいオタ男はA-BOYであることを明るくカミングアウト

男:「俺、ちょっとしたA-BOYだからさ」

  「ガンダムとかまかせてよ」

女:「エー、スゴーイ」



2 ちょいオタ男は少女漫画通 部屋が漫画喫茶になることも

証言:「俺の友達の家には少女マンガが100冊ぐらいあって女の子達が集まって、ちょっとしたマン喫状態。ウラヤマシッス!」

証言:「少女マンガを読んでる男のコって、女のコのことを絶対バカにしないし、繊細で女心を深く理解してくれてる気がする。相談とかもしたくなる」

紹介例:ハチクロ


賢明なる読者諸兄はこれを読んで怒りに打ち震えていらっしゃるのではないのでしょうか。
ハチミツとクローバー読んでれば女にモテるのか。そうなのか!しかも、単なる家電好き=オタクってなってるし。なんでオタクの人たちはこの単語に怒らないのでしょうか。
で、表題。ちょいオタなんていう概念はオタクを殺すと思うんです。多分。何でかっつーと、オタクはよくわからないので、「ちょいヒ」とか「ちょいサブ」だったらどうなんでしょうか?
「ちょいヒ」なんて非モテを馬鹿にしていることこの上ないでしょう。ちょっと「非モテ」がモテるなんて。

1 ちょいヒ男はH-BOY*1であることを明るくカミングアウト

男:「俺、ちょっとしたH-BOYだからさ」

  「スミスとかまかせてよ」

女:「エー、スゴーイ」



2 ちょいヒ男は水木通 部屋が漫画喫茶になることも

証言:「俺の友達の家には水木マンガが100冊ぐらいあって女の子達が集まって、ちょっとしたマン喫状態。ウラヤマシッス!」

証言:「水木マンガを読んでる男のコって、女のコのことを絶対バカにしないし、繊細で女心を深く理解してくれてる気がする。相談とかもしたくなる」

紹介例:悪魔くん千年王国


あ〜殴り殺してやろうかと思いましたよ。これこそ非モテが極限まで薄まった姿!
そして、「ちょいサブ」=「ちょっと、サブカル」ですね。
実は、これは恐らくですが、今いるサブカル人はみんな「ちょいサブ」なんですよね。


だれも言わないけど。


サブカルのボリュームゾーンのほとんどが「ちょいサブ」になっている。
これは例えば、30代後半とか40代のサブカルの人と話すとよくわかるんですけど、彼らには「人に知られていないアーティストを好きであって始めてサブカル」という鉄の戒律があります。アンダーグラウンドのアーティストとか、そういうのを自分で探して初めてサブカルだという。
でも、自分らの世代ではもうそんな鉄の戒律はありません。
くるりとか、桜井亜美あたりをちょっと読んで人とは違った自分だけの感覚を振りかざし、ちょっとシネマライズに2〜3回行けばもうサブカルです。
それぐらいサブカルには気楽になれるんですね。それぐらいサブカルは薄くなってます。もう「ちょいサブ」なんて言葉は生まれようもないぐらい。でも、その代わりにサブカルチャーは死んだ。
オタクも同じような道を辿る事になるのでしょうか。なにより、真っ先に「ちょいオタ」なんてキャンペーン張ってるのが誰あろう、角川書店だというのがなんとも業が深いなぁ。
まぁ死んでくれたほうがいいのか、そろばん勘定的には。

*1:非モテ男の略