古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

シロクマ先生の「転向」

※おことわり:当該エントリは私のmixi日記とid:p_shirokuma氏ご自身から頂いたコメントを元に再構成しております。

http://d.hatena.ne.jp/p_shirokuma/20080524/p2
先週の北極ネトラジにはちょっとびっくりした。
「あの」シロクマ先生が見事なまでに「転向」していたからだ。
ネトラジの詳細はこちら↓
http://d.hatena.ne.jp/north2015/20080523/1211550665


なにがどう転向したか、という事を書く前に、少し書いておかなければならないことがある。
それは、所謂オタク論壇(ここでは、通常の意味の論壇の他に、ブログ界隈でのオタクを巡る論争等も含めることとする)のアングルの事だ。ある人たちはオタク=コミュニケーション弱者という。これを以後、オタク自虐史観と呼ぶことにする。こういった意見は世間一般の意見に近いが、実はこれを協力に推し進めているのはオタク論壇そのものだ。明らかに、一部のオタク達は論壇の興行や自分の優越感のために、オタクを叩いている。
この、オタク自虐史観は、もう一方の、オタクがオタクのままでよい、というオタク保守派とは対立する。
ちなみに、俗に言う非モテ批判者の多くはオタク自虐史観の人間だ。つまり、ダメなオタクを叩きたいがために、非モテを叩くという。非コミュ、非モテの人間からは「おれらはアニメとか見ねぇぞ!」と批判される。その構造をどう思うかは、懸命なる読者諸賢にお任せしよう。
つまり、オタク達はオタク自身が醜いものか美しいものかを巡って争い続ける、これがオタク論壇のアングルだ。


で。


シロクマ先生がどちらの立場に立つのかというと、恐らくオタク自虐史観に非常に近い立場を取っていると思われている。オタク=コミュニケーション弱者=非モテの立場を取り、適応技術という名のオタク=非モテ叩きを行う。やや乱暴な表現だが、それが一般的なイメージではないかと思う。
そして、この最初期のエントリに明確な通り、
http://d.hatena.ne.jp/p_shirokuma/20051019/1129727238
シロクマ先生の興味というのは「オタクありき」だったはずだ。
つまり、シロクマ先生にとっての非モテ問題というのはオタクの恋愛問題だったのだと思う。
ある時期までは。

そして、
オタク=コミュニケーション弱者=非モテというアングル、
それが私とシロクマ先生との最大の相違点なはずだ。
私はオタクは素晴らしいと言いたいわけではない。
だが、オタク=非モテではないと思っている。
もちろん、オタクで非モテな人はいる。だけど、オタクでモテ系の人だっているだろう。


だが、恐らく今現在、シロクマ先生の興味のある領域はオタク界隈からある程度一般領域にまで拡大しているのではないか。
件のラジオではエヴァンゲリオンというオタクっぽい題材を取りながら、コミュニケーションの問題が、誰にとっても起こりうるということを認めているわけだ。そして、ネットから派生したコミュニティ(例があのクソタイ!?)の有用性を認めている。
本人いわく、この変化は徐々になされたものである、との事だが、これを転向と呼ぶ事ができるのであれば、私はこの「転向」を歓迎したいと心から思う。
そして、何が彼をそうさせたのかを是非伺いたいと思う。
恐らくそこには何らかの危機感が元になっているのではないかと私は邪推しているわけだが・・・。


参考:http://d.hatena.ne.jp/heartless00/20080525/1211727344