古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

オーマイニュースのおもしろ記事まとめ

オーマイニュース、全社員に解雇通告 「ニュース」の看板降ろす:MyNewsJapan
Web2.0世代のドリフ」ことオーマイニュースで全記者が解雇され、4人再雇用で再出発される事になったそうです。
2年ほど前にこんな内容のエントリを挙げたのですが、
2006-11-29 - Welcome To Madchester
オーマイニュース」という名前もこの機会に「オーマイライフ」に改められるという事で、図らずも2年前のエントリのオチの通りになってしまいました。
社長も交代しており、ネトランITmediaでやってらっしゃった方が社長になられるとのこと。これでよくなればいいなぁというのが正直な感想です。
原因もいろいろ取りざたされていますが、私には正直難しいことはよくわかりません。ただ、オーマイニュースほどたくさんのおもしろを生んだサイトはないと思っています。という事で、日本のインターネットで1ch、セカンドライフに並んで*1巨大な足跡を残されたオーマイニュースのおもしろ記事を振り返っていきたいと思います。


※このエントリを書くにあたり、著名なオーマイウォッチブログである、指定されたページがみつかりませんでした - goo ブログにいはんは周回遅れを参考にしました。ありがとうございます。

まずは運営のグダグダぶりと場外乱闘のおもしろエントリから

  • 場外乱闘編

ブログでも2chでもない「市民新聞」とは――オーマイニュース鳥越編集長に聞く - ITmedia ニュース
まずはあまりにも有名な鳥越俊太郎の「2chはゴミため」発言。
思わぬところに飛び火。
鳥越編集長釈明に 名物記者が「かみつく」 (1/2) : J-CASTニュース
IT戦士だろうが、何だろうが真実を追い求め、噛みつくジャーナリストとしての姿勢には頭が下がります。
が、結局鳥越俊太郎氏(オーマイからの年俸は数千万単位だったという)は半年程度で病気によって辞任する事になります。
思えばこの時期がオーマイニュースの絶頂期であったように感じます。


私がオーマイニュースに批判を書いた理由:佐々木俊尚 ジャーナリストの視点 - CNET Japan
オーマイニュースの記事への批判に答えて:佐々木俊尚 ジャーナリストの視点 - CNET Japan
平野日出木さん、本当にそれでいいんですか?(上):佐々木俊尚 ジャーナリストの視点 - CNET Japan
平野日出木さん、本当にそれでいいんですか?(下):佐々木俊尚 ジャーナリストの視点 - CNET Japan
佐々木俊尚氏による一連のオーマイ内部告発記事。
以後の推移を見ると当時から継続して如何にオーマイの運営がグズグズであるという事がよくわかります。


佐々木氏に対しての平野日出木氏の反論が以下。11月の記事に1月に反論している事に注目しつつ、ご覧ください。


当該記事のコメント欄での「野暮」発言は一部オーマイウォッチャーの間で一時流行(?)したものでした。


オーマイニュース編集部に行ってきました。(雑感・ひとり反省会) :: Parsleyの「添え物は添え物らしく」|yaplog!(ヤプログ!)byGMO
ITmedia編集長の発言に吹いてしまいました。
しかし、時を経てオーマイとITmedia同じグループに入るとはだれが予想できたでしょうか。
「虚報」流すサイトなのにいいの?

  • 中の人編


はてな村でも話題騒然となった在りし日の鳥越編集長のコメント。

 オーマイニュースは「責任ある参加」を基本精神に掲げ、日本のネット社会に広がる匿名文化に対峙する形で「実名文化」を育てて行きたいと思っています。その点で私が当初より少々「挑戦的」な表現で言わせてもらっているように、この辺の衝突は避けられないと思っていました。しかし、こんなに早く市民記者の中から匿名文化と真っ向勝負する記事が出てくるとは思いもしませんでした。


鳥越編集長辞任後、この「実名主義」はあっさり放棄される事になります。


創刊宣言をよく読むとわかるんですが、「実名主義」とはうたっていないんですね。組織として、細部までよく概念整理できていない創刊段階で、「オーマイ」=「実名」というパーセプションを作ってしまったのは迂闊(うかつ)なことで、残念でした。

 厳密に言うと、創刊当初から変わっていないのは「署名主義」です。実現したい目標は、「信頼できるメディア」を一部少数プロの手ではなく、「みんなで作ろう」、そのためには「責任を持って参加しよう」という3点。そのための手段として「記事には署名をつけようや」ということです。

なんだその斜め上!署名主義ってそれならはてなでもできるじゃん!



指定されたページがみつかりませんでした - goo ブログ
実名主義」のオーマイニュースで起こった虚偽登録事件。「リンゴ戦士」周辺には色々とキナくさい話がありますが、実名主義オーマイニュースを支える根幹であったはずなのにその後オーマイからのアナウンスはありません。


お次は市民記者による面白記事傑作選です。

  • 市民記者傑作選


オーマイ最初期のアクセス数トップ記事。ところが…。

というオチ。





オーマイニュースの「スーパー市民記者」三田典玄氏。氏についてはあまりにも多くの逸話があるので、以下のまとめを参考にしていただければと思います。
指定されたページがみつかりませんでした - goo ブログ



「賀来 愛子」氏によるポエム。
「氏が一番のポエマーでは?」という突っ込みはやめてください。
オーマイらしいほのぼのとした詩情が伝わってきます。




「プロなのに市民記者」の北澤強機氏によるエントリ。「ちょっと不謹慎じゃないの?」という指摘に対して、「議論は殺人の始まり」という面白い理屈で反論しないんだそうです。
指定されたページがみつかりませんでした - goo ブログ
北澤氏には面白いエントリがたくさんあります。

「痛いニュース」でも取り上げられた記事。
その直後、氏のブログでは三国志大戦の記事が掲載されます。
私の三国志大戦デッキ|小さな小さな出版社のギラギラした日乗
ガチャガチャをやるはだめで三国志大戦のカードを買うのはOKなんでしょうか。
http://www.ohmynews.co.jp/news/20080213/20880/comment/12 - 2008年2月17日 15:46 - ウェブ魚拓
氏による「童貞」発言もあり、周りで笑いが絶えることがありません。



昿野洋一氏による、光市の母子殺害事件は犯人の若者にありがちな性欲によるものだという新説。
何か取材をしている形跡はありません。

続く、氏によるいじめ告白。普通いじめをしていたなんて恥ずかしくて告白できないと思うので、オーマイニュースならではの記事だと思います。小山田圭吾に並ぶ英雄。

竹島は鼻くそ」なんていう面白いフレーズを考えられたのも氏です



生活は大丈夫か?という突っ込みはやめてください。



ネットジャーナリズムの世界で活躍されている安住るり氏のエントリ。個人的にはオーマイで一番不快な記事でした。
映画版「ザ・シンプソンズ」声優変更を考える会のBLOG
シンプソンズのファンがこういった草の根での活動をされていて、結果DVD版でオリジナルメンバーでの日本語吹き替えがなされた事に対しての配慮があまりにもかけているのではないだろうかと思います。そしてこういう日記風ポエムを堂々と載せる編集部は内容をしっかり精査しているかどうか疑問に思います。


ここまで長々と取り上げてきましたが、どちらにせよオーマイニュースという面白サイトがなくなってしまう事は若干の寂しさを感じますね。この事が対外的に「ネットジャーナリズムの敗北」みたいなアングルで語られないことを祈ります。

*1:id:kurohituji氏のブクマコメントより拝借 http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/republic1963/20080203%23p2