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古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

「ネットメディア」は不可能なのか

政経

オーマイニュースが終了のお知らせです。
http://d.hatena.ne.jp/republic1963/20080818#p2
昨日のエントリの内容に関してはギャグが9割9分ぐらいなんですが、ごく稀にネットメディアについてみたいな真面目な事も考えます。


そもそも、オーマイニュースはなぜ終了したんでしょうか。致命的な原因は恐らく3つほどあったと思います。
1:高コスト体質
2:運営があまりにもグダグダすぎる
3:記事の質があまりにも低い


他にも原因はあるかと思いますが、致命的だったのはこの3つだったと思います。
なかでも1番、やはりこれが最大の原因だったのではないのでしょうか。結局収入に比べて支出の方が大きいような会社は絶対に潰れます。オーマイニュースの広告欄がほとんどGoogleアドセンス経由のものであったという事は良く知られている事ですが、それで年収数千万の人がいればそりゃーまぁ赤字になって当然だろうと思います。私はソフトバンクはよくここまで黙ってお金を出し続けたなと逆に感心します。そんな金あるなら「自分探しが止まらない」でも増刷してほしいと思うのですが。そして、「高コスト体質」というのは所謂既存メディアがどこも直面している問題なのではないでしょうか。事実オーマイで高給取りな人はみな既存メディア(しかも一流媒体)からの転職組です(鳥越俊太郎はアルバイトだったけど!)。
そして、2の運営があまりにもグダグダすぎるという点、グダグダの具体的中身はこれまでにもさんざん語られたのでこれ以上繰り返しません。これは主に「中の偉い人」があまりにもネットに対してのリテラシーが低すぎるため、また「既存メディア」の威光を過信していた*1ためにおこった事態であると思います。
つまり、オーマイが犯した致命的な間違いのうち2つはオーマイが「ネットメディア」なのに「既存メディア」の方法論がそのまま通用すると考えてしまったが故の間違いであると思います。


ところが、3番の記事の質があまりにも低いというのはオーマイだけの問題ではなく、「ネットメディア」全てにとって他人事ではない問題だと思います。
ネットメディアというのは「記事の書き手」を大企業の記者やライターだけではなく、広く色々な人たちにも解放し、集めることで力(PVとか影響力とか)を持とうする事だと思います。
ところが、ネットメディアに限らず全てのインターネットにはあらゆる種類の表現したい人があつまってきます。それこそ、自分の絵や小説を発表したり、匿名でしか言えない事を言ったり(それは便所の落書きという意味でもあるが内部告発という意味でもある)、もちろん、自分たちの主張を言いたいという人たちもいます。
そういう自分達の特定の主義主張を広めたい人たちにとって、ネットメディアというのは都合のいい広告塔になります。オーマイの場合、システム的にも運営側の性癖的にもそういう人たちを集めやすい形をとったのは明らかですが、本来であれば、そういう人たちにはできればお引き取り願いたい。そして、有用な記事を在野の「記事の書き手」達が書いてくれればいい。で、PVとか稼いでほしい。それが運営側の願いであると思います。


つまり、ネットメディアは主義主張として書き手を「広く色々な人達に解放」しているのですが、運営上は玉石混交の書き手の中からある程度玉を取りだす、少なくともあまりにひどい石を取り除く事が必要になると思います。オーマイニュースは主義主張(というか張りぼての看板)としてのネットメディアについてはよく言及もしましたが、ついにその運営については考える事がなかったのではないのでしょうか。というか、ネットメディアとしての主義主張というのを自らの運営が怠惰である事の隠れ蓑にしようとすらしていたと思います。
つまり、玉石混交の書き手の中からある程度玉を取り出すような仕組みがない限りネットメディアは成立できないのではないかと思います。この仕組みがない以上、結局第2・第3のオーマイニュースを探す人々によってそのメディアは食い物にされます。
そして、この仕組みはそんな簡単なものではないと思います。
例えば、Aというブロガーが玉か石かというのは書かせてみるまで分からない。もちろん見るからに「アレ」な人はいますが、そういう人たちを最低限排除できたとしても新規の人をどうするかという問題は残ります。そして、Aさんが書く記事が常に玉であるということは誰にも保障できません。ある日は玉かもしれないし、別の日は石かもしれない。


逆に言うとそれこそがネットメディアの醍醐味なのかもしれませんが、ネット上の無数の書き手の中からAさんという書き手を選び、Aさんの記事群の中でどうやって最良の記事をピックアップするか。この難問に答えられうるシステムというのはソーシャルブックマークぐらいしかないというのが現状です。そしてはてブに顕著なようにソーシャルブックマークもそういった意味での機能をそれほど果たしているわけではないと思います。次世代のネットメディアはどうなるべきか、これはもしかしたら朝日新聞や毎日新聞ではなくて、はてなやマイネットジャパンが考えるべきことなのかもしれません。

*1:オーマイが「スーパー市民記者」のように傍目には「アフィリエイト乞食」「ポイント乞食」どころではない掲載条件を平気でだすのもこの「俺達マスコミにこれでも書きたい人間はいるだろう」という既存メディアにありがちな勘違い故であると思います。

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