文学フリマ感想「bnkr」
今回から何回かに分けて文学フリマでゲットした本の感想を書いていきたいと思います。まずは手前味噌ですが私も参加した「bnkr Vol2」を。
まず、bnkrでは毎回大塚英志の一連の小説の書き方についての著作を元に原稿を作っています。前回は「ストーリーメーカー」
ストーリーメーカー 創作のための物語論 (アスキー新書 84)
- 作者: 大塚英志
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2008/10/09
- メディア: 新書
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で今回が「物語の体操」
物語の体操―みるみる小説が書ける6つのレッスン (朝日文庫)
- 作者: 大塚英志
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2003/04
- メディア: 文庫
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でした。大塚英志がこれらの本で言っているのは基本的には「一般的なレベルで第3者の鑑賞に耐えられるレベルでの短編小説≒プロットは誰でも作れる」という事です。
確かに、小説を書こう、と思ったときに結構困るのが、
「断片的なプロット(というか情景)は作れるが話の大枠をどう組み立てるかよくわからない」
もしくは、
「話の大枠はわかっているが、それをどうストーリーの中に落とし込めべいいのかわからない」
というものです。RPGで例えると、細かい一つのイベントは思いつくが、全体のストーリーの組み立て方が見えなかったり、ストーリーの大枠(4つのクリルタルを集める、とか)はわかっても細かい話のつなぎがわからなかったりする、という状況。それを何とか前に進めるためのテキストが大塚英志の一連の著作だと思いますが、この辺の試みがどの程度成功しているかは、各人本誌を読んでみて確認してほしいのだけど、個人的な感触ではかなり行けるんじゃないかと思っています。実は「クリルタイ」で2回ぐらい小説めいたものを書いた事があるんですが、それと今回と見比べて進歩ぶりも個人的には嬉しいところでした。
個人的には「NARAYAMA節考」が一番好きです。あと、表紙とかDTP周りとかのデキに嫉妬。