古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

要は、突き抜けるあの感じ

私は社会人7年目で転職は1回。
入社1・2年目は所謂飛び込み営業をやっていて。東京某所をひたすら新規開拓して歩いていました。その頃は毎日辞めたいと思っていたし、実績もろくに挙げていませんでした。3年目から6年目までは某超大手企業の担当をしてました。その会社は実質未取引だったのでやっていたことは2年目までとほとんど同じでしたが、達成率は毎期150〜300%ぐらい。
で、7年目に会社やめて実家に戻ってきて今に至る。


そんな感じの人の書くエントリです。


http://kusoshigoto.blog121.fc2.com/blog-entry-341.html
http://blog.livedoor.jp/ikiradio/archives/51416731.html


二つ読んでみたけれど、基本的に話のレイヤーが食い違っているので、どうしょうもないわけですが。
えがちゃん氏がいいたいのは要するに「近頃の若手は・・・」という入社3年目ぐらいの若手の97%ぐらいが飲み屋で一演説ぶっている話であり、その言外の意味として「それに比べて俺は (キリッ」という事が言いたいのだと思う。
で、言いたいこととしてはそれ以上でもそれ以下でもない。日本の労働環境がクソだとかそういう話ではないと思います。まぁ、「非モテの神」が「それに比べて俺は (キリッ」という発言をすることがまず失笑モノなんじゃねぇか?というツッコミはさておき。

そもそも「とにかく会社で頑張ろう」という発想は「会社に全ての命運を賭ける」という意味でポートフォリオの組み方として非常に危険な発想だと思います。あなたが勤めるその会社は絶対に潰れないの? ただそうは言っても、「それに比べて俺は (キリッ」が馬鹿にできないのは、「近頃の若いもん」が私からみてもそれなりに劣化しているように感じられるから。「近頃の若いもん」は、
ワークライフバランス♪」みたいな事を言いながら
「仕事で自己実現」しつつ、
「呑みニケーションは断固拒否」かつ、
「会社に寄生しまくりたい」
という謎な事を平然と言う人が結構いるのは事実であるような気がします。もっとも、私から言わせれば永上氏も「若いもん」の範疇にはいるんだが(笑)*1
サービス残業の是非」以前に、なんでもそうだけど、「一生懸命やりたい」「上手くなりたい」ならある程度時間を割り振らないと何もできない。野球でも、サッカーでも、ゲームでも週4時間しかやらない人と20時間やってる人では、同じ練習をしていれば20時間やってる人の方が上手いのは当たり前だと思います。普通はそれをカバーするために、練習のメニューや取り組み方(集中法)を工夫すします。20時間分の練習をどうにかしてショートカットして15時間とか10時間で同じ効果が得られるように努力する。だが、日本企業は野球やサッカーにおける「練習メニュー」が圧倒的に劣っている(特に営業)ので、週4時間しか練習しない人に負ける可能性はあるし、負けそうだとなった時に「とにかく練習量を増やせ」というマネージャーがとにかく多いし、そんなのは普通マネジメントとは呼ばないのでは?
というかそれ以前に、ある一定年代以上の人は人生において仕事(とその後の吞み)以外にすることがないという人が結構いる。そういう人にとっては効率など考えずに、とにかく仕事量を増やすことは非常に理にかなっている。
「効率的に仕事する」という事を考えた時に、とにかく時間をかけて仕事をするのは果たして意味があるんでしょうか。いわんや吞み会をや。


自分の例を話すと、最初の部署の上司はまさにこの「練習量増やせ」型のマネージャーで、私はいまでもこの人の事を殺したいほど嫌いなんだけど、とにかく口を開けば「新規開拓しろ」としか言わなかった。「どう回るか」とか「何をPRするか」という事を一切考えずにとにかく名刺持って訪問すれば売れるという考え方。この人はまた、吞み会が大好きで、夜遅くまで残って(当然我々も残される)は飲み屋に連れていかれて自慢話を聞かせれた。この人から、私は反面教師という以外何も学んでいない。異動後の部署の上司は新規開拓にしろ、きっちりと事前にターゲティングをしたうえで飛び込み営業をしたし、商談の時も事前準備をし、その資料を私が作ったら、必ず意見してくれた。その人は元々酒が飲めないので、飲みに行ったことはほとんどないし、用事がなければさっさと帰っていた。


さて、どちらがまともなマネージャーでしょうか?


「効率的に仕事する」という事を考えた時の答えは必ずしも「四六時中仕事ばっかりしている」という事とはイコールにはならないと思います。仕事以外の何かに注力してみるというのもやり方としては「あり」というか、薦めたい。仕事ってドラクエやFFじゃなくてロマサガなんですよ。時間をかけて仕事していると経験値が着実に増えていってレベルアップするっていうものではなくて、ある瞬間に「ひらめいて」レベルアップするものなんですよ。その「突き抜けるあの感じ」は仕事じゃないと経験できないものなの?と聞きたいところです。
http://kusoshigoto.blog121.fc2.com/blog-entry-334.html
今回の件で一緒に読んだこのエントリが凄い面白いなと思ったんですが、いや別に仕事じゃなくてもいいだろと思います。サッカーでもいいし、「ナポレオン・ダイナマイト」でナポレオン・ダイナマイトjamiroquaiみたいなことだってあると思います。自分にとってそれは会社で出会った2人目の上司だったし、はてな関連で色んな人にあって、クリルタイとか言って調子のって作っていたことだと思うし、それを仕事のみに矮小化するのは非常につまらないと思います。

*1:もっと上の人から見たら私も「若いもん」の範疇にはいるだろう(笑)。