古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

映画版『ノルウェイの森』見た。

10点満点で言うと、6点ぐらい。ファミ通の評価方式でいうと「ファンなら」である。
お恥ずかしい話なのだが、私は『ノルウェイの森』を読んだ事がない。読んだ事がないというか、村上春樹の作品についてほとんど読んだ事がない。なので、その前提については一応ご了承いただきたい。
その上で書くが、映画版の『ノルウェイの森』はあまり面白くない。まず、長い。2時間13分。これで、『マネーボール』と同じ上映時間というのに驚愕する。『インセプション』における第1階層と第4階層ぐらい、体感時間が違う。で、登場するキャラクターがもれなく、よく意味がわからない。腹が立つとか、共感できる、とかではなく、意味がわからない。なんでそこでヤルのか、そこでウジウジ思い悩むのか、意味がわからないのでキャラクターに感情移入があまりできない。彼らが会話をする度に「?」が浮かぶのだ。
では、『ノルウェイの森』はクソゲーならぬクソ映画なのかというと、そういうわけではない。まず、ファッションや小物がとてもおしゃれである。レトロな感じで凄くいい。さらに、映像がとても美しい。療養所の映像なんかは(リアリティがあるかはどうかとして)とても美しいので、この2つのポイントだけでもDVDを借りる価値はあるだろう。あと、松山ケンイチ演じる主人公の世紀の名ゼリフ「もちろん」がある。原作通りなのかどうかはわからないが、この「もちろん」は必見である。私は「もちろん」のためだけにもう一度DVDを借りても構わないと思う。
なぜ6点なのかというと、これらの評価ポイントは、自分の中ではあまり重きをなしていないから。ファッションや小物がよい「だけ」の映画には自分の評価軸としては6点以上は付けたくない。なので、もしかしたら10点満点だ、という人もいると思う。
最後に、私がなぜ村上春樹(にかぎったわけではないけど)をほとんどよんでいないのかというと、多分、この映画のセリフのような繊細さが苦手だからだと思う。そして、それがなければ繊細じゃないということであれば私は、繊細じゃなくていいです。