古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

id:TM2501氏の事実誤認一覧

 

「お前より格上だ」宣言されたrepublic1963です、こんにちは。ということで、格上の方であれば格下のこちらが多少厳しい内容を指摘してもいいですよね?ということで表題の件。今回は「(加筆あるよ)なぜ日本中に駅と郵便局があるのか‐明治政府の国家戦略論‐」を元に氏の事実誤認を一覧にしてみたいと思います。

 

※ブクマコメントを受け、年号と漢字の間違いを修正しました。改めてお詫びとご指摘に感謝します。

 

  • 「後々「家長」になる長男は兵役を免れた」

エントリを読み始めて30秒で間違いである。家長や長男の兵役免除規程があったのは1873年(明治6年)~1889年(明治22年)の16年間のみ。ちなみにこの内容は中学・高校の歴史の授業で習うレベルの話である。明治時代はその後1912年(明治45年)まで続くわけだが、45年間のうち半分にも満たない間の事をあたかも明治政府の基本方針であるかのように論じて良いのだろうか?っていうか、このエントリ、全体的に明治の話しなのか、大正なのか昭和なのか、戦前の一体いつの事をもって論じているのかさっぱり分からないのであった。

  • 「郵便で赤紙なり、徴兵のための行政的な書類を送っても」

赤紙召集令状)を持ってくるのは郵便局員ではなく役場の兵事係である。郵便?意味がわからない。

  • 「「JR横須賀線」が地下を通るのは要人の警護のため」

すでに多数のツッコミを得ている超A級間違い。JR横須賀線が地下化したのは戦後である。そもそも、横須賀線が地下を走っているのは品川以北なんですが、なんでそれが横須賀の軍事基地の話しになるんだろうか。

  • 満州鉄道を使って海路で戦争するようなことがあれば」

満州鉄道って何のことだろうか。南満州鉄道の事?そもそも南満州鉄道満州を走るいくつかの鉄道路線を管理する会社なわけだが、安奉線が作られたのは日露戦争時、ロシア帝国が中東鉄道を敷設したのは1901年といずれも20世紀に入ってからである。で、いつの時代の話でしたっけ?

  • 「台湾総督は軍人」

歴代の台湾総督府19人のうち、軍人は10人、非軍人(着任時に軍籍にいない)は9人である。第8代総督の田健治郎から第16代の中川健蔵までは非軍人の総督が続いている。なお、第17代総督の小林躋造が就任したのは1936年。日中戦争が始まる前年である。TM氏によると日清戦争が終わったのは1936年らしい。

  • 「「尖閣諸島・沖縄をあげちゃえばいい」と地上波でいえちゃう時代」

堀江貴文氏の発言は「現実問題、中国が沖縄を占領したら国際世論は黙っていないだろうし、中国も他の国と取引が困難になり経済的に立ち行かなくなる」である。「攻めないと思う」は「あげちゃえばいい」と同じ意味なんだろうか?

  • 「1972年の前に将校のほとんどが天寿に看取られて死んだ」

誰の事?

 

■なぜこんなエントリを書いたのか

 

歴史を勉強した時に一番言われるのは「一次史料(≒原典)に当たれ」というのと「史料批判(史料を用いる際に、様々な面からその正当性、妥当性を検討すること。)を行え」ということである。私は別にTM氏をバカにしたくてエントリを書いたわけではない。だが、これだけ間違いがあると、

なんていうレベルではなく、「もしかしたらTMさんは八坂堂で偽書でも見つけてきてそれを元にエントリを書いてるんじゃなかろうか」なんていう木島日記もどきの妄想まで考えてしまうレベルである。というか、歴史学という学問をバカにしてやいませんか?と史学科なんていう社会に出た後で何の役にも立たない学部に行っていたものは思うわけです。まさか日下公人の本が「一次史料」とはいわないよね?

 

 

物語が退屈になるから、あまり種明かしはしたくはないが、「イカロス」とだけ言っておこう。

それでわかる人はいいけど、もし理解できなくても、別に問題はない。

でも、たぶんもっと勉強した方がいいだろう……。

 (「24アワー・パーティ・ピープル」)