日本を支配する?「Very界」
仕事柄、婚活本を読むことが多いのだが今回白河桃子・山田昌弘の「『婚活』症候群」を読んだ。
- 作者: 山田昌弘,白河桃子
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2013/07/21
- メディア: 新書
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毎回思うのだが、なんでこの人たちが出す「実例」はこう浮世離れしているのだろうかと。そこで、はたと気が付いたのだ。
「俺は彼ら・彼女らとは違う世界に住んでいるのだ」
という事に(今更気がついたのかという人スイマセン)。で、この「日本に住んでいる異世界の住人」というのはどういう人たちなのかというと、多分結構金をもっていて、生活に困っていない。東京に住んでいて、エコとか好きな人たち。でも、『リンネル』みたいな方向にはいかない。原発問題とかに関心があって、高学歴のホワイトカラーで、頭がいいので多少教養めいたものについても知識がある。一番イメージに近いのは雑誌「Very」を一生懸命読んでしまうような人たち。つまり彼ら「Very界」の人々なのだ。白河桃子や小島慶子も賛成も反対も含めて「Very界」の住人なのだ。多分、「若手思想家」とか「若手作家」「若手評論家」でこの枠に入る人間も何人かいるだろう。この「Very界」に入れるのは賛成にしろ、反対にしろ、それが界の住人にとって想定内のモノであるときに限られ、その外にいる人間達はそこに「なかったこと」になっている。
彼らの特徴というのは、まず一つは現実離れしているということだ。それはいいことでも悪いことでもある。まっさらな状態から事業を考えられるということは良いことだ。ただ、一方で「CSRを謳ってアフリカを支援しながら自社の従業員のクビはガンガン切りまくる」みたいな矛盾を平気で起こす。もう一つは、彼らは偉いし金をもっているということだ。だからこそ、目端の効く人間は「Very界」に取り入ろうとする。ただ、そういう動きがウザいという人は一定数いるだろう。そして、彼らは社会的地位が高い場合が多いため、彼らにフックアップされると「流行」「多数の意見」となりやすいのだ。そう考えると、「Very界」の人たちは日本に唯一存在する「支配階層」なのかもしれない。『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』を批判している場合じゃないのだ。
さて、ここで一つの仮説にブチ当たる。私はイケダハヤトがNPOの話しをし始めるとそっとブラウザを閉じることにしているのだが、多分、彼の話に出てくる「NPO」は「Very界」のことなのではないだろうか。そして、彼がなぜヒモになれるのかというと、妻も「Very界」の住人であるのではないかという仮説。是非、イケダハヤト様の奥様からのコメントをお待ちしております。