本当に妄想
歴史とは世界最古のオタク文化である
これは完璧に経験則なんですけど、なぜオタクには歴史好きが多いんでしょうか?特に男がなんだけど、史学部でアニオタっていうのはかなり割合高い。なぜ歴史オタクとアニオタはこんなににも相性がいいのでしょうか?
ところで、オタク最大の能力として挙げられるのが「妄想力による補完」です。一番わかりやすい例が「萌え」なんですけど、世のオタク文化っていうのは大体が「妄想」を基盤にしているわけです。一方で歴史でも同じようなものがあります。もちろん、歴史学という学問自体がただの文字から何百年も昔の人の生活を想像するという高度に妄想力を必要とする学問なんですけど、皆さんの周りで「三国志、蜀が中国統一」とか「急転直下チャーチルと同盟結んだナチスが共産ロシアと激闘を…*1」とかっていう小説を読んでたりする人がいると思います。これ、妄想以外のなんなんでしょうか?
要するに自分の大好きなキャラの都合のいい物語を自分の脳内に作って消費する。この構造がガンダムやカードキャプチャーさくらから諸葛亮孔明やハインツ・グーデリアンになっているだけだということがよくわかります*2。いわゆる「歴史ファン」の最大のボリュームがそういう本を読む人たちで、それは大学で専門的に学ぶところでもたいして変わらないという…。それがいいことなのか悪いことなのかはよくわかりませんが、私の卒論の指導教授などはそういうナチス好きとか三国志好きのことをめちゃめちゃバカにしていらっしゃいました。
しかし、もしタイムマシンが発明されて100%確かな歴史がわかったとしても誰も見向きもしないと思う。おそらくプロ・アマを問わず世の歴史マニアは「俺の中ではこうなの!!」っていって相変わらず「蜀が天下統一」とかいう本を読んでると思う…。