古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

ヒヒヒの非太郎「サブカル妖怪・おしゃれ泥棒の巻」

〜この番組は「楽しい時を創る企業」バンダイの提供でお送りします〜

(オープニング。くどくなってきたので省略。)

今日の非太郎はなぜか原宿に。非太郎は3連休中も「あ〜新興宗教に嵌った美少女が「助けて!」って言って押しかけてこないかな〜」なんて事を考えながら屁をこいていたのだが*1同居人のねずみ男がブックオフで菅野美穂のヌード写真集を手に入れたと聞いて、こうしちゃいられないと、母親代わりの砂かけばばあが選んできたチェックのシャツとケミカルウォッシュのジーパン、リュックサック片手に背負って降り立ったのだ。
原宿はやっぱり人でごった返している。目指すは伝説の秘法・宮沢りえの写真集だ。そんな時、頭の非モテアンテナ(よく寝グセに間違えられる)が反応している。近くに妖怪がいるらしい。周りを見回すと、非モテアンテナの反応している先に見覚えのある顔が。
「お〜非太郎じゃないか!!」
高校時代の友人・松下だ。
高校時代の松下はメガネ+出っ歯で「鬼太郎に出てくるやられ役のサラリーマン→略称:サラリーマン」というあだ名で非太郎の数少ない友人だったのだが、今ではそんな面影は全くない。キレイに髪の毛を切り、くるり岸田みたいなメガネをしている。手に持っている本を見ると宮台真司の「サイファ・覚醒せよ!」だ。すると、非太郎の脳味噌の中にだけ住んでいる目玉の親父が言う。

「非太郎!これはサブカルアイテムを身につけるセンスのみで異性にモテようとする妖怪、サブカル妖怪・おしゃれ泥棒じゃ!」

「なんだって、父さん!それじゃ松下君は、あの一緒に三国志道を究めようと誓った松下君はサブカルになってしまったのですか!!」

そんな会話を目玉の親父としていると、サラリーマン改めおしゃれ泥棒は「非太郎は彼女とかできたのか?」と言ってきた。宣戦布告だ。どうなる、非太郎!

(CM。)

「いや〜こないだ彼女と一緒にNANA見に行ったんだけど面白かったよ〜ああいう女性の友情っていいよな〜。でも俺は絶対宮崎あおい派。」

「非太郎は音楽とか好きなの*2?俺さ〜こないだ彼女と一緒にフジロックいったんだけど、いや〜くるりカッコよかってわ〜泣いたよ。世界が変わる音っていうの?ほんと日本のロックとしては最高峰だよね。他の洋楽のバンドよりも良かったよ。New Orderとか言うのはオヤジの変な踊りが面白かったし。プライマルもくるりほどではないけど良かったよ。サンボマスター?あんなキモイの聴かないよ〜。Japanもなんであんなの取り上げるんだろうね?もっと椎名林檎とか取り上げればいいのに。」

「最近、社会学とか哲学とかにはまっててさ〜いろいろ本とか読んでるのよ。やっぱり俺なんか人と違って感受性豊かだからさ。社会から疎外された人間の宿命って奴かな?」

ひたすらに耐える非太郎。
「非太郎!耐えるのじゃ!ぐだぐだ薀蓄を述べてはいるが、要するに「俺はモテる」という事が言いたいだけじゃ。これまで戦ってきた妖怪と何も変わりはせん!」

「わかったよ、父さん!」

ひとしきり、おしゃれ泥棒のサブカル的薀蓄の数々と彼女自慢、モテ自慢を聴かされ、グロッキー状態の非太郎。ひとしきり話し終わるとおしゃれ泥棒は、
「あ〜彼女との待ち合わせに遅れるよ、非太郎、またな。」
と言い残して去っていった。遠くでおしゃれ泥棒が話している「彼女」はCUTIEから抜け出してきたかのようなかわいい系だ。「思えば遠くへ来たもんだ・・・」非太郎はそうつぶやいた・・・。
22:30分、電車に揺られていると、脳内の目玉の親父が言う。

「非太郎、どうしてサブカルなどという底の浅いものに異性というのはころっとだまされてしまうのかのう。」

「ええ、父さん。我々非モテからすればサブカルほど底が浅く、表面をなぞっただけのものはないというのに。」

「そのとおりじゃ、非太郎。サブカルなんてものは表象でしかないのにな。いわば名札のようなものじゃ。私はセンスがいいですよという名札=椎名林檎やくるりや宮台真司・・・そういう名札がひたすら貼られている人間だからこそ、わかりやすくていいのかもしれん。」

「ええ、父さん。しかし、ウェブやら現実世界やらで非モテに対して文句を言ってくる層というのが大抵このサブカル層と被ってきますから、たまったものではないですね。どうしてほっておいてくれないのでしょうか?」

「確かにそうじゃな。サブカルと言ってもそこは文化系、モテ組の中ではその地位はそれほど高くはないというのが一点と、あとは、例の筋肉妖怪・タイイクカイケイなんぞはブログなんて見ないのじゃよ。ある意味それは好ましいことなのかもしれんがな。」

「はい、父さん。モテ組の中でサブカルだけがブログとかそういう瑣末なものに関わってくる。そして己よりも下のものを叩く事で己の満足を得ようとする。私達は彼等のかませ犬ではないのですがね。」

「うむ。しかし、非太郎、己より下の人間を見つけて叩こうとする、その卑しい心根はなにもサブカルに限った事ではない。サブカルは酷いがな。それは非モテ界にもある。どの人間も持っているのじゃよ。」

「ええ、父さん。どうすれば良いのですかね。ところで父さん、今日はツタヤが半額レンタルらしいですよ。」

「そうか、非太郎。だから渋谷に向かっているのじゃな。わしも今日は久しぶりに喜多嶋りおが借りたいわい。」

「ええ、父さん。あのロリ顔は非モテにとってはたまらないですね。いい女子高生モノのDVDが準新作になっているようですから、急いでいきましょう。」

(エンディングテーマ)

(次回予告・「西洋妖怪・コミュニケーションスキル」)
※この番組はフィクションです。実在する団体、名称等とは一切関係ありません。

*1:水木先生特有のあの鼻息風の描写

*2:非太郎:「り・・・Rie Fu」と小声で言うも聞こえていない