古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

ヒヒヒの非太郎〜学問妖怪、ミギーとヒダリー〜

〜この番組は「楽しい時を創る企業」バンダイの提供でお送りします〜
(オープニング。久しぶりなので歌詞つき)
「ヒ、ヒ、ヒヒヒのヒ〜
朝は、寝床でぐーぐーぐー楽しいな、楽しいな
非モテにゃ学校も 試験も何にもない
ヒ、ヒ、ヒヒヒのヒ〜
みんなで歌おうヒヒヒのヒ
ヒ、ヒ、ヒヒヒのヒ〜
昼はネットで 内弁慶(うちべんけい)楽しいな 楽しいな
非モテにゃ 会社も
仕事(しごと)もなんにも ない
ヒ、ヒ、ヒヒヒのヒ〜
みんなで歌おう ヒヒヒのヒ〜
ヒ、ヒ、ヒヒヒのヒ〜
夜はAV 鑑賞会(かんしょうかい)楽しいな 楽しいな
非モテは 入れない
エイズもなんにも ない
ヒ、ヒ、ヒヒヒのヒ〜
みんなで歌おう ヒヒヒのヒ〜
みんなで歌おう ヒヒヒのヒ〜
みんなで歌おう ヒヒヒのヒ〜」
(歌・吉幾三

今日も今日とて非モテハウス。「銘酒・モテ殺し*1」を呑み交わしながら非太郎とねずみ男は大学時代の思い出を語り合っている。
「ねずみ男、僕の大学時代に出会った妖怪の話を聴いてくれよ!」
非太郎の回想が始まる…。
ここは非太郎が通う非モテ大学。今日は教育学の授業だ。いつもどおり一人で寝ながら授業を受けていると頭の非モテアンテナ(よく寝グセに間違えられる)が反応している。近くに妖怪がいるらしい。

非太郎が辺りを見回すと、プリントが周っているようだ。プリントに目を通してみると、「どうしてサッカーの日韓戦で韓国はムキになるの?」とか「中華料理屋で小林よしのりの話をしていたら怒られた」とか書いてある。いい落書き帳ができたと非太郎が思っていると、前方に座っていた非モテとおぼしき青年が教師に論戦を挑んでいる。非太郎の脳味噌の中にだけ住んでいる目玉の親父が言う。

「非太郎!これは右翼的思考こそが正しいと信じ、他人にもそれを強要する妖怪、学問妖怪ミギーと左翼的思考こそが正しいと信じ、他人にもそれを強要する妖怪、学問妖怪ヒダリーじゃ!」

「なんだって、父さん!あの非モテの青年に「カネ持ちカメ持ちいたらき持ち〜♪ぽっくんは歩く身代金〜♪」という例のあの名曲を、あの名曲*2を投げかけても何の反応も得られないということですか!」

「韓国人たちは反日教育をしているんですよ!」
「それは昔の日本が様々な悪事をしていたからです。」
「しかし、やってもいない従軍慰安婦の事まで私達は謝り続けなければいけないのですか!」
教師の信奉者と思われる非モテ青年まで加わって、さらにヒートアップする論戦!
どうなる、非太郎!

(CM。)

「教育を建て直すことこそ日本再生への近道、それには愛国心教育!」

「日の丸、君が代強制断固反対!」

ひたすらに耐える非太郎。目玉の親父が言う。

「非太郎!ミギーとヒダリーは同じ事しか言わないのじゃよ!とにかく耐えるんじゃ!」

「わかったよ、父さん!」

聴いているうちに非太郎は手持ち無沙汰になってきた。先生が配ってくれた、日本がいかに悪逆非道かを書き連ねたプリントの余白に「私のパワプロ自作チーム」のスタメン表を書き始めた。
「一番は走力AでミートAのバトゥで2番はバントができる本田透、3番は一発がある海国兵談選手…*3
どんどん妄想は膨らんでいく。

チャイムが鳴った。それでも論争は終わろうとしない。ひたすらに日本がいかに悪逆非道か日本がいかに素晴らしく誇り持つべき存在か語り合っている。周りの人たちは呆れてみな帰ろうとしている。非太郎も楽しみにしている「ケイゾク」の再放送が始まってしまうので家に帰ることにした。
電車に揺られていると、脳内の目玉の親父が言う。
「非太郎、なぜ非モテは大きな物語に絡め取られてしまうのかのう」

「ええ、父さん。政治活動に参加したり国を憂えたりするのは非モテにもっとも縁遠い事だというのに…。」

「そのとおりじゃ、非太郎。見てみるがいい、国会にいる連中のあの脂ぎった顔を。あれは間違いなくヤリチンの顔じゃ。それに引き換え、大学にいる連中の童貞臭は一体どうした事なのかのう。」

「はい、父さん。世の中にいるヤリチンは全く無関心か、自らその立場になれると思って参加するかどちらかなんですよね。そういったヤリチンの支配者達を非モテ達が末端の運動員として支えている。なんとも悲しい構図ですね。」

「うむ。末端の非モテたちもそれで生きる力を得ているのだから、ことさら問題にすることはないのかもしれんが・・・。政治的な発言をしだすというのは非モテの大好きな哲学とか歴史といった文系的素養と切り離せないからのう。非モテと政治との距離感というのは難しい問題かもしれん。」

「ええ、しかし、非モテが政治をやりだすとロクな事にならないと言う事はアドルフ・ヒトラー大先生が実証してくれたはずなんですがね。何千万人もの死者を出して…。」

「非太郎、それでも政治に関わろうするのが非モテなのかもしれん。基本的にマジメなんじゃな。マジメに勉強してマジメに国を憂えてしまう。それが非モテなのかもしれん。ミギーもヒダリーももっと世の中には楽しい事が一杯あって、探求するに足るものが一杯あるという事に気づけばいいのにのう。」

「ええ、父さん。どうすれば良いのですかね。ところで父さん、今日はツタヤが半額レンタルらしいですよ。」

「そうか、非太郎。だから渋谷に向かっているのじゃな。わしも今日は久しぶりに紋舞らんが借りたいわい。」

「ええ、父さん。あの某アイドルにクリソツぶりは非モテにとってはたまらないですね。いい松○亜○のなりきりDVDが準新作になっているようですから、ケイゾクの再放送はほっといて急いでいきましょう。」

(次回予告「非モテ大戦争」)

※この番組はフィクションです。実在する団体、名称等とは一切関係ありません。

*1:バンダイより1本3000円で発売中。

*2:アニメ、「おぼっちゃまくん」主題歌「ぶぁい YAI YAI」より。世の中のどんなアニソンもこの名曲にはかなわん!

*3:名前がへんてこなのは私の趣味です