ヒヒヒの非太郎〜2次元妖怪の恐怖!の巻〜
〜この番組は「楽しい時を創る企業」バンダイの提供でお送りします〜
(オープニング。くどくなってきたので省略)
今日も今日とて非モテハウス。非太郎は蒼天航路が終わり、毎日泣いていたが「とりぱん」が以外と面白いということで何とか生きている。せっかくの連休もずっと非モテハウスの中だ。これではモテなくなるどころか体に脂肪がつく一方だ。
これではいけない、と非太郎は一念発起。「ユリイカ」でも読んで人とは違う「頭のいい俺」を演出しようと街に繰り出したとたん、頭の非モテアンテナ(よく寝グセに間違えられる)が反応している。
「やめじゃ、やめじゃぁぁ!オタクなんて何もかもやめじゃぁぁ!」
と咆哮して非モテハウスを出て行ったいこなき爺だ。子泣き爺は「脱オタクファッションガイド」を片手に呆然としている。聞くと、この本に書いてあるとおり脱オタクを実践し、それをオタクの友達に話したところ、共感されるどころか「護身じゃ!護身じゃ!」「ダークサイドに堕ちた哀れな男よのぅ」などと言われて絶交されたらしい。ま、自業自得だし、アニメとかよくわからんからほっとこう、とその場から離れようとした瞬間、こなき爺の(元)友達がやってきた。
「まだいたのか、萌えないゴミは早く消えろ!」
彼等は口々にこなき爺に罵詈雑言を浴びせかける。
すると非太郎の脳味噌の中にだけ住んでいる目玉の親父が言う。
「非太郎!彼等にはオタクの脳内に寄生し、2次元少女と純愛してさえすれば異性などいらないという幻想を見させる妖怪、寄生妖怪・デンパオトコが寄生しておるのじゃ!」
「なんだって、父さん!それじゃ、彼等はねこ娘や砂かけばばぁ、夢子ちゃん*1にも欲情するというのですか!」
新たな敵、二次元妖怪の登場に、どうなる、非太郎!
(CM。)
「モテない人間は2次元美少女と恋愛してればいいんだよ!」
「町田の事件の犯人は本田透を信奉しないからこういうことになるんだよ」
「現実を直視しろ、俺たちには2次元しかない!」
ひたすらに耐える非太郎。子泣き爺はもう死にそうだ。目玉の親父が言う。
「非太郎!2次元妖怪を倒すには、肥満妖怪・オタキングの力を借りるしかないぞ!」
「わかったよ、父さん!」
とはいっても、オタキングのいる場所がわからない。ガイナックスに問い合わせれば教えてくれるのだろうか。非太郎がぼ〜っとしていると、どこからともなくオタキングが現われた。
「いや〜打ち合わせが長引いちゃってね。」
なんていう挨拶もそこそこにオタキングは2次元妖怪達をじろじろ見だした。
「う〜ん、オタクってのはこういう主張をしがちな偏狭な生き物ですよ。君も、ここは温かい目で見てやればいいんじゃないかな。基本的にオタク内部の内ゲバなんて本人達が飽きればそのうち元の鞘に納まるものなんですから。そのうち彼等も私の人生論・恋愛論を読むようになるんだから。」
非太郎が納得できなさそうにしていると、
「とにかく、何か犯罪を犯す訳ではないのでほっておくこと。ほっとけば自然と収まります。あ、いけない。いしかわさんとの待ち合わせに遅れそうだ。遅れるとまた日刊スポーツのエロ欄の四コママンガで悪口かかれるからな。急がないと。」
そういうとオタキングは巨体に見合わぬスピードで走り去っていった。
電車に揺られていると、脳内の目玉の親父が言う。
「非太郎、なぜ最近は電波男がブームなのかのう」
「ええ、父さん。それはオタクというものが良いにつけ悪いにつけメジャーになってきたからでしょう。」
「そのとおりじゃ、非太郎。しかし、電波男は現実認識としては非常に正しいものがあるというのになぜかその主張に危うさを感じるのはどうしてなんですかね。」
「はい、父さん。現状認識として正しいとしてもその解決策となると疑問を持たざるを得ないな。逆に脱オタクは現状認識というかその思考は疑問ですが、そこで提示される解決策は(個人レベルでは)ある程度正しいですからね」
「うむ。ただ、脱オタクと電波男というのはコインの裏表なのかもしれないですね。電波男派と呼ばれる人がなんだかんだといって純愛や女性のモラルといった事にこだわるのもそういったことの裏返しなのかもしれんのう」
「ええ、似たもの同士だからこそあれほど激しく憎みあうのかもしれませんね。」
「非太郎、だが、ワシにはなんとも納得のいかん事がある。なぜ電波男派の人間は、例の町田の犯人の高校生について、鯛男とか敵とか、馬鹿とか呼んであんなにもたやすく切り捨てられるのかのう。「ラリってるみたいだったからラリー」なんてあだ名をつけられている人間なんてCクラスに決まっていると思うのじゃが。例え自分の主張と違うとして、自分と同じCクラスの人間に対してかける言葉としてあまりにも冷酷なのではないかな。ワシはそういう人間によって「非モテ」は終わると思うのだが。」
「ええ、父さん。どうすれば良いのですかね。ところで父さん、今日はツタヤが半額レンタルらしいですよ。」
「そうか、非太郎。だから渋谷に向かっているのじゃな。わしも今日は久しぶりに紅音ほたるが借りたいわい。」
「ええ、父さん。あの関西弁は非モテにとってはたまらないですね。いいお嬢様モノのDVDが準新作になっているようですから、急いでいきましょう。」
(次回予告「西洋妖怪・アルファブロガー」)
※この番組はフィクションです。実在する団体、名称等とは一切関係ありません。
*1:非太郎PS3版だけに登場するオリジナルキャラ