古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

ヒヒヒの非太郎〜Cクラス大戦争〜

〜この番組は「楽しい時を創る企業」バンダイの提供でお送りします〜
(オープニング。くどくなってきたので省略)

今日も今日とて非モテハウス。非太郎は今日も松本零士先生の「男おいどん」ばりにパンツに生えたキノコをむしゃむしゃと食べていた。
と、ふと気がつくと、非太郎あてに赤色の手紙が来ていた。中身を見てみると、「和田サン」を名乗る人物からのイベントの招待状だった。招待状によると、超自由と名乗る団体が主催するそのイベントには、日本中のCクラスの人間が集まっているらしい。

これはもしかすると私も当事者性を無くすことができるかもしれないな、という皮算用もそこそこに、新木場・スタジオコーストにやってきた非太郎。確かに、駅からずっと頭の非モテアンテナ(よく寝グセに間違えられる)が反応しっぱなしだ。いや、非モテアンテナなどにたよらなくてもいい、見ただけでCクラスとわかる連中が大挙して集まってきているのだ。


「非太郎!これは壮観じゃのう!!日本各地に生息するCクラスがここ、新木場に大挙して集まってきておるぞ!」

「なんだって、父さん!それなら私もCクラスだという事ですか!!」

だれがどう見ても非太郎は典型的Cクラスな訳だが、非太郎以外のCクラスもなかなか猛者ぞろいだ。非太郎も噂でしか聞いたことのない大妖怪たち、電脳妖怪・ネットウヨクやネットサヨク、説教妖怪・脱オタ説教房や西洋妖怪・非モテロリストなどなど、物凄い面子である。どうなる、非太郎!

(CM。)


非太郎が会場に入ると、会場はCクラス達ですしづめ状態だ。壇上には真っ黒に日焼けした小太りの青年がいた。彼が恐らく主催者の「和田サン」なのだろう。
「きょぉうは〜君たちの〜ために〜、すばらすぅい〜娘達ぉ〜およびしましたぁ〜」
と、和田サンがいうがいなや、会場に美女達がやってきた。
メガネ、メイド、巨乳、メンヘル、コギャル、処女…ありとあらゆる美女達がそこにはいた。中には、ユダヤ人でメガネロリ巨乳の妹アンドロイドなんていう複雑怪奇な属性の美女まで準備されていた。しかし、非太郎はどこかおかしいと感じていた。


「非太郎!これは超自由の罠じゃ!!みろ、Cクラス同士が美女を求めて争っておるぞ!!」
「なんだって、父さん!」


確かに、来ているCクラスの3分の1ぐらいしか女の子がいないために、女性一人の前に何人ものCクラス達が群がっているのだ。メイドの格好をした女性の周りにはアキバ系とおぼしき一団が、「処女」というプラカードをつけた美女の周りにはモンスターハンター2のTシャツを着た男たちが、一件地味なメガネ+銀塩カメラの周りの男達は口々に「ピクシーズなんて…」と口走っている。サークルクラッシャーはもうすでに取り巻きの男達の関係をクラッシュさせ始めていた。と、小一時間そんなやり取りがなされていくうちに、Cクラス達はお互いを罵倒し始めた、曰く、「これだからサブカルは…」「大人になれない二次元オタクどもは…」「腐れ脱オタ説教房…」ありとあらゆる罵倒の言葉が新木場スタジオコーストを包んだ。非太郎に対する罵倒はもちろん、この史上最低のサブカルバカブロガーが!であった。


ふと、非太郎が、会場のVIP席を見てみると、「和田サン」たちが、こちらを指差し、爆笑しながら女性たちと食事をしている。
非太郎はああ、やっぱりな、と思いながら家路に着いた。
帰りの電車の中で脳内の目玉の親父が言う。



「非太郎、どうしてCクラス同士で争う事になるのかのう。」
「ええ、父さん。Cクラスが集まったところで、団結したところで、何の建設的な運動も起こらない、あるのはCクラスコミュニティの中での差異化ゲームだけなんでしょうね。」


「そのとおりじゃ、非太郎。結局女がどうとかという事以前に、Cクラスという狭いコミュニティの中で優位に立とうとする人間が絶対にでてくるのじゃからな。」
「はい、父さん。それはAクラスBクラスの中では勝てないからCクラスの中で勝とうという考えなのでしょうね。」
「うむ。それ自体は別にどうというものでもないがな、ただ、そういう人間に限って「私についてこればCクラスは全員救われる」というようなことを言うから始末が悪いのじゃろうな。要するに詐欺なんじゃが、そういう人間が道徳とか社会正義を持ち出して他のCクラスを騙すんじゃからな、酷い話じゃ。」



「ええ、父さん。どうすれば良いのですかね。ところで父さん、今日はツタヤが半額レンタルらしいですよ。」
「そうか、非太郎。だから渋谷に向かっているのじゃな。わしも今日は久しぶりにあいみが借りたいわい。」
「ええ、父さん。あの普通のルックスは非モテにとってはたまらないですね。いいデートもののDVDが準新作になっているようですから、急いでいきましょう。」


(次回予告・通子の青春〜サークルクラッシャー物語〜)

※この番組はフィクションです。実在する団体、名称等とは一切関係ありません。