古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

ポップ、ステップ、クロスオーバー

MARQUEE vol.55 マーキー55号

MARQUEE vol.55 マーキー55号


マーキーという雑誌を皆さんご存じだろうか。先号は元スーパーカーフルカワミキ、その前は安藤裕子が表紙になるような雑誌。この雑誌のが面白い雑誌で、例えば、上戸彩のアーティスト的側面というような苦笑ものの(←失礼!)記事を臆面もなく取り上げる一方、ジャズトロニック=野崎良太やら須永辰緒、テイトウワなんかも視界に入れつつ、オレンジペコーなんかもも取り上げる。そしてCymbalsが解散した時に唯一、沖井礼二にロングインタビューするような雑誌。DJからアイドルまで一見何の脈絡もないかのように取り上げる。
ロッキンオンジャパンなんかで展開されているような、世界を変えるべく奮闘し、自らの確固たる思想を語る「ロックンローラー」達の姿はここにはない。考えてみれば不思議だ。いわゆる音楽メディアではいまだにこの手の説教をもしくはオナニーが大手を振っていて、そして、それを真に受けている人々がいるのだから。(フジロックの「ラブアンドピース」を見よ!)でも、ちょっと待ってほしい。我々に、「内面」などあったためしがあっただろうか。我々には倒すべき政府も、守るべき祖国も、ここにいてもいいよ。と言ってくれる思想すらない。


オタクは死んだ
サブカルは死んでいる
非モテはもうすぐ死ぬ


生きる指針どころか、ちょっとしたディスクガイドという名の思想もない。そんな世界に「私たち」は生きている。


ならば、「思想などない」と言ってくれたほうがまだましだ!


すべてのジャンルを縦横無尽に駆け回る、クロスオーバー。
オタクもサブカルも社会学もエロ本もない、それらを軽やかに飛び越えてひたすら自らに貪欲に吸収していくこと、それがクロスオーバーであり、本来のサブカルチャーの意味だったはずだ。
でもサブカルチャーはサブカルになり、サブカルはすでに死に当たり一面に腐臭を漂わせている。
でも、それならば、自分が楽しいこと、気持ちいいことを集め続けるしかないじゃないか、何の思想もなかったとしても。「彼らがアーティストであるか否か」なんて関係ないはずだ。


「楽しいもの」を決めるのは自分自身、そして24の光。

BOY

BOY