古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

ロストジェネレーション世代のあまり語られない肖像

http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20080421
私にも会社の同期がいるのですが、当然ながら、入社してから研修など一緒に受けましたし、仕事などでも一緒に行動することがあります。んで、違和感を持つことが多いです。


自己評価が異様なほど高い


一人や二人であればいつだってそういう人間はいます。
ところが、私の同期の場合、文系総合職の同期の中でも結構な割合が、
「あんた、天狗(もしくはピノキオ)だろ」
と私が思ってしまうような方たちです。
誰それが能力が高い、誰それが出世しそうだ、俺達は能力が高い、俺達はエリートだ、
えすたぶりっしゅめんとというやつですか、そうですか、そうですか、所で能力ってなんですか?
そこで自称エリートのある同期の方はこう答えます。
「英語を使った仕事をするのが能力が高いという事さ」
そうですか、そうですか、子会社の実際現場で営業されてる人が作った資料を英訳するのがエリートの仕事なんですね。うちの会社での英語の使い道って実はその程度でしかないんだけど、それでも別にいいんですよね。翻訳コンニャクがエリートの仕事なんですね。
エリートの皆さんはお互いに異常に仲が良い。
一方で、そういった同期の輪から外れた人間に対しては徹底的に排除されます。
入社当初、彼らの飲み会での話題の大部分は前段のエリート話ともうひとつ、同期の中でのコネ入社の人間を探す事でした。コネ入社の人間の噂を取り上げて、吊るし上げる。それを肴に酒を呑む。
自称エリートの言いたいことはわかります。自分たちは高校も大学も一流に入ってきた。確かにそうでしょう。そして何より自分達はあの就職氷河期の時代を勝ち抜いて、ここまで来た。これは俺の実力だ、同じフィールドに無能者がいるのは間違っている、既得権は打破せよ!よくわかります。

正直、反吐が出ました。


私は、怖くて自分の能力云々なんてことは絶対に言えないですし、目の前の生き死にで精一杯ですが、そういう事を口にされているという事は本当に能力があるという事なんですね。
というような事を思うのですが、そういうことを言う同期ほど、会社に縋りつき、自分の万能感を振りかざします。そしてどこかに転職したという話はついぞ聞いたことがありません。
そうですか、そうですか、うちの会社って居心地いいですからね。私だって転職なんてばかばかしいと思いますよ。でも、そうするとあなた方の嫌いな無能者と一緒にずっと仕事しないといけないですよ?
最初からそういった同期に冷ややかな視線を送っていた人ほど転職して勝負を賭けていたりします。



一方で、ロストジェネレーションと呼ばれる人たちが多数います。
はてな関連でもたまにお会いすることもありますが、同期の方々と比べると圧倒的にこちら側の人々に共感するところではあります。ただ、そこで私に何ができるか、というのはまた問題ですが。


ロストジェネレーション世代の問題は世代内部の格差問題であるというのは全くその通りですが、いわゆる「ロスジェネ勝ち組」の人間って、
・異常な自己評価の高さ
・リスクをとにかく回避しようとする
というのはあると思います。これは一般的な用語で言うところの「井の中の蛙」だと思わなくはないのですが、実際に自分のいるところが井の中かどうか確かめようとしないんだからそれはそれで正しいのかもしれない。だけど、それは彼らが忌み嫌ってきた既得権の姿そのものですが。
みんな簡単に「優秀/無能」とか言いますけど、能力ってなんなんでしょうね。