古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

ロストジェネレーション世代が多分負け続けるたった一つの理由


理由:(当事者以外の人間が)本気でロスジェネ世代を救おうなんて誰も考えていないから


俗に言う右派の人たちがロストジェネレーション世代を救おうだなんてこれっぽっちも考えていないこと、これはもう明らかだと思う。伝統やら、国家を復興させろなんていう言葉を使いつつ、守るのは既得権、と相場は決まっている。
一方で、いわゆる自己責任論者というのもこれもロストジェネレーション世代に興味なんてない。
そもそも自己責任(=自分で蒔いた種は自分で刈り取らなければならないという考え)論者が他人に興味がないのは仕様だと思う。小飼弾氏のような人が自己責任的な話をするのは彼が自分一人でも十分生きていけるからだ。それは自分でリスクを選択してそれに足る報酬を得ているわけだからそれは賞賛されるべきだ。
ただし、自己責任論を振りかざせるぐらい能力(とか金とか)がある人間は結構少数なので、ほとんどの人たちはなんちゃって自己責任とでも言うべき、右派の伝統主義と自己責任論を都合よく使い分けることになる。
つまり、ごく簡単に言うと、
「この世の中は自己責任です!ただし、俺は除く!」
という論理*1。まぁ誰だってリスクなんてとりたくないわけだから人間の本音ではある。


で、はてな界隈ではこういった話を受けて今のところ俗に言う左派の人に頼ろう、という事になっている。運動とか。BI批判とか。私なんかは学がないので、BIっていうとBI砲の事かと思いましたよ。馬場・猪木を馬鹿にするな!
ただ、それって大丈夫なんだろうか。
ロストジェネレーション世代の人たちはかわいそうだから弱者のフォルダに入れてあげて国が助けてあげましょう」こう発言するのはタダだ。
これが実際に実行された時、当然、「国」は国民全員に負担を求めることになる。
そして、左派の皆さんにはすでに救わなければならない人たちがいる。もろもろの「弱者」がそうだし、もっと簡単に言うと、「お年寄り」や「労働者」だ。
彼らに負担を求めてまで、ロストジェネレーション世代を救え、と本当になるのだろうか。
つまり、左は左で、
「国はロストジェネレーションを責任もって救え!ただし、俺は除く!」
という人がいるんじゃないだろうか。つまり、なんちゃってリベラル。
右派にしても左派にしても、なんちゃっての人がほとんどで、
自分があらゆるリスクにさらされる覚悟や、身銭を切ってまで他人を救おうとする人なんてごくごく少数だ。ロストジェネレーションの中でさえ比較的安全圏にいる人間はその手のなんちゃって理論を振りかざす人はいる。


じゃあどうすればいいのか、結局、恐らくとりあえず他人を宛にしないことだろうと思う。
自己責任でがんばれ、というつもりはない。失業保険なり、なんなりをもらえるなら早く貰った方がいいし、そういう既得権のおこぼれを獲得したら少しでも手放さないようにしよう、という話。その意味で赤木氏の「300万よこせ」という論理はものすごく正しいと思う。
救われるのを待っているだけでは、座して死を待つのに近い。多分、ロストジェネレーションに手を差し伸べる人は誰もいない。その時にもだらだら生きていけるように考えてやっていこう、という話。

*1:こんな事は真の自己責任論者の方はまさか言わないですよね