古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

「8時だョ!全員集合」終了のおしらせ

もう皆さん忘れていらっしゃるかもしれませんが、オーマイニュースというサイトがあります。
まだあります。
オーマイニュースというサイトは「実名主義」を取っていました。
つまり、記事を書く時には実名でなければならない、という考えです。
http://d.hatena.ne.jp/republic1963/20061129#p2
詳しくはこの辺の手前味噌的な記事のリンク先を読んでいただきたいのですが、
オーマイ=実名主義というのは皆の共通認識だったはずです。
鳥越俊太郎すら。
ところが、最近になって平野日出木氏が以下のような事を言っているようです。

 創刊宣言をよく読むとわかるんですが、「実名主義」とはうたっていないんですね。組織として、細部までよく概念整理できていない創刊段階で、「オーマイ」=「実名」というパーセプションを作ってしまったのは迂闊(うかつ)なことで、残念でした。

 厳密に言うと、創刊当初から変わっていないのは「署名主義」です。実現したい目標は、「信頼できるメディア」を一部少数プロの手ではなく、「みんなで作ろう」、そのためには「責任を持って参加しよう」という3点。そのための手段として「記事には署名をつけようや」ということです。

 今から思うと、私自身には「署名は実名で当然」という思い込みがありました。これは新聞記者時代からの刷り込みです。おそらく初代編集長の鳥越さんも多分にそのような刷り込みがあったのではないかと推測します。だから本来「署名」と説明すべきところを、「実名」と言ってしまったのではないかと推測します。

http://www.ohmynews.co.jp/news/20080517/25150


実名主義」ではなく「署名主義」だそうです。
「刷り込み」って小鳥かよ!っていう突っ込みはとりあえず入れません。
そして、しばらくしてにこの事件が起こります。
http://www.ohmynews.co.jp/news/20080523/25462
事件を簡単にまとめます。
1:A氏(とここではしておきます)が知り合いの名前(B氏とする)を騙って記者登録
2:ネット上でのB氏(実はA氏)は他のブログから記事をコピペしたり
3:B氏はこの事をずっと知らず、知人からの指摘で知ることになる。A氏涙目。


しかも、ここで「A氏」とされている人物は、自分の経歴も詐称していたそうです。
http://blog.goo.ne.jp/hiranohideki/e/c934bc685382be57dd868e54eb737479


ここで明らかなのは、
「記者名が本当に実名である必要はない。オーマイ側はそれを確認するつもりも方法もない」
という事です。
オーマイが2年ぐらい前に揉めまくたのってここの実名主義の部分だったわけでしょ?
オーマイの「崇高な理想」というのはこの「実名主義」に集約されていたはずです。
それが正しいかどうかは置いておくとして。
その崇高な理想をかなぐり捨てて、ただ「面白い人を集めたサイト」になったところで、それはそれで、私的な意味でのオーマイの存在価値というのはいささかも損なわれていないけれども、世間的な意味でのオーマイは終わりっていう事では?
そもそも、一番人気の記事が内部の揉め事ってどうなんだろう。
実名だろうが匿名だろうが、変なこと書く人はいるし、揉め事を起こす人はいる。
いい意見に実名も匿名もそんなに関係ない。
実名登録がセキュリティの担保にはならないという教訓を残して、「インターネット界のドリフ」オーマイニュースはその役目を終えるのでした。


語り:田口トモロヲ