古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

大谷昭宏はなぜ必要か

フィギュア萌え族の権威であるところの大谷昭宏先生。
大谷先生はなぜ必要とされるのでしょうか。
それは彼が話すことに何の価値もないからです。
誰だって税金は安いほうがいいし、景気はずっといい方いい。皆が正社員でのほほんと暮らしていたし、汚職はないほうがいい。戦争だってないほうがそりゃーいいだろう。そんな事は誰だって言えます。だけどそうはならないのが人間の世界です。それは仕方がない、じゃあどうする、という話を本当はしなければいけなりません。だけど、みんなそこまで深く考える時間もないし、興味もありません。深く考えるトピックスもたまにはあるでしょう、が、そうじゃないトピックスの方が圧倒的に多いと思います。


だから、インスタントな大谷先生的意見は必要とされます。そういう役割を大谷先生は負っています。議論の整合性や実現性を問うのはナンセンスです。大谷先生はとにかくわかりやすく、過激に、庶民感覚で他人を罵倒することが仕事ですから。やじうまワイドで口汚く官僚や企業を罵倒する大谷先生を見て私たちは何となくそれをよくわからんけど「悪いこと」だと理解して、安心して会社に出発します。これを私達は馬鹿にできない。なぜならこれはメディア、というものの根源的な機能なのだから。その証拠にインターネット、ブログ論壇(笑)の中ですら大谷先生そっくりの振る舞いをする人がいて、その人たちはやっぱり評価されています。
ただ、私は凄くがっかりします。ネットにある程度メディアとしての機能があるとしても、まさか、大谷先生まで必要とされるとは。何が言いたいかって、真に度しがたいのは大谷の意見を読んでそれで理解して、安心して会社にいく私たちなんです。私たちが「安心」すればするほどおもしろさから外れていってしまうのではないでしょうか。


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