古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

2011年の答え合わせ

先日、高校時代の友人の結婚式で高校の同級生(女性。仮にSとしよう)に会って少し話をした。約10年ぶりぐらいに会う友人は当時の面影を残したままであった。どちらかというとややボンクラな女子という印象もそのままで、それなりにシリアスな人生を歩んできたのではないかと思わせる。
結婚式の会場から、何人かと一緒に2次会の居酒屋に場所を移す。
ビールとタコワサとくれば酒の肴は高校時代の思い出話になる。


話は、同級生のKの話題になった。私はKの事が大嫌いだった。
なぜか。言うまでもなく、私は高校時代からスクールカーストにおけるCクラスであった。重度の歴史マニアにして三国志オタク。歴史群像を読み、社会の資料集で常にお勉強。そんな私にKは執拗に絡んできた。私にとっては非常にウザかった。
多くの人が誤解しているが、スクールカースト最上位たるAクラスの人間は、Cクラスの人間のことなど大して相手にしない。なぜなら、彼らがその時点での「強者」であるということは誰からみても客観的な事実であるため、わざわざ改めて証明する必要はないからだ。どうでもいい存在であるCクラスの人間をバカにしたり「イジ」ったりする必要があるのは、中間層=Bクラスの人間、さらにBクラスの中でも下位に位置する者たちだ。彼らは、自分たちがCクラスの人間とは違うという事を証明するためにそれをする必要がある。どちらがCクラスの人間にとって有害かは火をみるより明らかだろう。


Kは一風変わった戦法をとった。クラスの中での中間層に位置しながら、あまり存在感のないK。勉強や運動で目立つタイプではない。だが、彼は「その他大勢」になるのを潔しとしない。そんな彼はCクラスの人間とも「比較的話ができる」というのをウリにしようとした。つまり、「Cクラスの奴らとも話しする俺って優しい(凄い)よね」という(主に女子に向かった)アピールを使ってキャラを立てようとしたのだ。そういう時にCクラスの中でもオタクぽくはなく、何考えてるかわからないわけでもない「Cクラスの中でも比較的まともそうな」私はそうしたアピールの格好のネタである。だからこそKは私に執拗に話しかけてきた。こうした戦略を否定するつもりはない。なぜなら「Cクラスの中でも比較的まともそうな位置にいる」というのも私の戦略なのだから。だが、問題はこうしたKの意図が物凄くわかりやすく伝わってくるということだ。しかも、Kの本音の部分は私にとって極めて有害だということもわかりきっている。だから適当に、愛想笑いを浮かべてやり過ごすした。合肥での張遼の活躍を胸に秘めながら。遼来来。


私はKにコロっと騙される女子っていうのはアホだなぁとずっと思っていた。どうせ優しいとか思ってたんでしょ、と。はいはいブス山さんご苦労様です。だからこそ、私は2011年でもそのことにはあまり触れず、適当に流そうとした。だが、SはKの事が大嫌いなのだという。私がかなり驚いたのは、KはSの事が好きだと聞いていたからだ(Sいわく「知ってた」そうだ)。その理由を聞くと、高校時代、Kは私の机に葬式をイメージした花を置いた事があってそれ以来Kの事が大嫌いなのだという。幸いにして私はその時に至るまでそのことを知らなかった(別の人が片付けてくれたのだそうだ)。他人がその時どう思っていたかは実のところ、わからない。2011年になって始めてわかる気持もある。たまには答え合わせしてみるのも悪くない。
俺は高校時代の俺に伝えたい。
自分の怒りを引き受ろ、怒りと共に生きよ。