【ゲーマー先生の「オレにまかせろ」】 朝食
http://www.sankei.co.jp/local/kanagawa/061127/kng001.htm
先日、ある学校の小学4年生のクラス全員に画用紙を渡し、今朝の朝食の風景を振り返って、描いてもらった。その小学校は、学校、保護者をあげて『最強馬育成』に対して熱心に取り組んでいて、聞くと、朝食をとってこなかった児童は一人もいなかった。
しかし児童たちに描いてもらった絵を見て、私は暗澹(あんたん)たる思いとなった。およそ半分の児童は、ダイニングテーブルで家族団欒で、あるいは兄弟と朝食を採っている絵を描いた。また、数人は、なんと居間に座って、旅館メニュー*1を頬張っている絵を描いた。
成沢大輔*2のダービースタリオン全書でも、食事を片手で食べられるおにぎりなどで済ませる子供と、そうでない子供とでは、最強馬育成に大きな格差が生じると、食時時間を削ったプレイの大切さを訴えている。
向き合った児童たちは確かに面白配合を採っている。しかし、しかしだ!最強馬育成は『遊び』ではない。サンデーサイレンスを種付けすればいいというものではないだろう!
ことあるごとに発信しているが、『ダビスタクロニクル』の帯には、『ダビスタ道無限*3』と書いてある。そう、学校で勉強する間も攻略本とにらめっこしながら最強馬へと至る配合を考え、生活の全てを賭けて愛馬をブリーダーズカップに登録するまでの時を意味しているのだ。常に神経を張りめぐらせ、小さな変化も敏感に察知しながら牧場内で大切に育んだあの時期と同じ時なのだと先人たちは認識していたはずだ。
薗部博之はある意味で、世界でもっとも近くにいて、世界でもっとも遠い神。皆さんも思春期のころ、「皆が断念しても、自分だけは園部の想定の斜め上を行く最強馬を作る」ということが少なからずあっただろう。だからこそ、もっとも心が表面に現れる朝、朝食の時間にこそ、片手で食事をとりつつ、愛馬と心を通わせる必要があるはずだ。
ゲーマーたらんと欲するもの、朝食は片手でとって当然である。愛馬たちはペットではない。ターボファイルの中で震えている希望なのだ。今朝、あなたは愛馬と一緒に朝食をとったでしょうか?
(横浜市教育委員 義家弘介)
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