古田ラジオの日記「Welcome To Madchester」

フリーライター・婚活ライター・婚活アナリスト、古田ラジオのブログです。

「言及したい欲求」をコントロールするための5つの方法

ネットみのもんたとは何か。

一言で言えばおせっかいの事だ。

人はなぜ他人のおせっかいをやきたがるのだろうか。それは、おせっかいをやく事が人間の根源的な欲求だからだ。誰だって何か起こったことに対して言及したい、そう思っている。そして、できれば、ダメな人間(努力しなかったり、だらしなかったり、悪い事をしたり、経験が足りなかったりする人たち)を見つけてきて説教したいというのも、新橋の居酒屋やうらぶれた中小企業の様子を覗くまでもなく、これもまた誰もが大好きな事だ。

みのもんたという存在は、こうした人々の「言及したい欲求」を体現した人物だ。みのもんたの代表番組、「愛する二人別れる二人」にしろ「愛の貧乏脱出大作戦」にしろ、「午後は○○おもいッきりテレビ(おもいッきり生電話)」にしろ、「朝ズバ」にしろ、全てがダメな人間に対して説教している。みのもんたは全てのダメな人間たちに説教する事で、視聴者達は疑似的におせっかいをやく事ができる。だからこそなんだかんだと言ってみのもんたはお茶の間で人気なのだ。

だけど、リアルの世界ではおせっかいをやくのにもコストがかかる。時間だったり、手間だったり、お金だったり。だから誰だってそんなにおせっかいばかりやいていられない。だか、ネットではそうしたコストは極めて低い。そして、「非モテ」や「大手小町」といったタームを見ればわかる通り「説教する相手」は実質無限に出てくる。これはみのもんたにとっては天国である。だから、ネット上でみのもんた的にふるまう人、それがネットみのもんたが現れることも当然である。だが、ネットみのもんた的な「言及したい欲求」はネット上での大きなセキュリティホールとなる。簡単に言えば、可燃性が高いのだ。多くの「炎上案件」を見れば、ネット上には真っ黒に日焼けしたギラついたおやじがいかに多いかよくわかる。逆に言えばネットみのもんた的な「言及したい欲求」をいかにコントロールするか、ということはネットにおけるもっとも重要なスキルであるといってもいい。では、「言及したい欲求」をいかにコントロールすればよいのだろうか。具体的に考えてみたい。

・方法1:否定的なことを言わない

実は、ネットみのもんたであることは、大した問題ではない。なぜなら「言及したい欲求」が全ての人々に根源的な欲求であると考えた場合、誰にだって少なからず「みの性」があるからだ。だが、問題はそれが炎上案件に結びつくことにある。では、炎上、という事を考えた場合、問題となるのはそれが他人を否定したり、攻撃的であったりする事の方が実は大きな理由となる。簡単に言えば「○○はクソ」というのと「△△は面白かった」というのとでは、炎上する可能性が全く違う。一億総ナンシー関化、伊集院光化した現在では顧みられることはなくなったが、批判で面白いということは褒めて面白いものよりもずっと難しい。多くの人はdis芸を見せようとするが、そのほとんどは失敗しており、セキュリティホールを広げているだけだという事を認識しておこう。

 

・方法2:感想と評論を区別する

炎上する可能性が高いもう一つの手法は、感想だか評論だかわからないエントリやつぶやきを書くことだ。明確にどちらかにわかれているのであればまだ問題ないのだが、問題なのは、評論のように語っているが、「実はそれ、お前の感想だよね!?」と思うようなエントリであることが多いということだ。基本的に、評論というのは上から目線である。要するに偉そうなのだ。評論だから当たり前なのだが、この「評論風感想」は評論のくせに個人の感想の域を出ない内容であることがほとんどだ。だから、ほとんどの場合、他人の神経を逆なでする結果に終わることが多い。評論と感想は明確に区別して書こう。

 

・方法3:可燃性の高い話題をリサーチしておく

炎上案件になりやすい話題。まずは「言及コストが低い話題」である。簡単に言えば大した勉強なく言及してもボロが出ない話題、例えば、モテ・非モテや恋愛・結婚、マナーといった話題である。これらの話題は誰もが発言できるだけあって、不用意に言及するとすぐに炎上する。だが、「言及コストが高い話題」、例えば少女マンガのようなテーマに言及することがリスクが低いわけでは、必ずしもない。こうした言及コストが高い話題には、専門家・セミプロが山のようにおり、不用意な発言をしたら最後、爆発力の高い燃料になることは必定である。

この場合、もちろん、「言及コストが高い話題に不勉強な状態で言及する」事が最悪であることは言うまでもない。

 

・方法4:逃げ道を作らない

あなたは、自分が批判された時に「あいつらは○○だ(この○○には、フェミニズムとか脱原発だとか右翼とか左翼とか色んな単語が入る)だから」とか言い訳していないだろうか。そうした態度は火に油を注ぐ結果になることがほとんどである。議論に負ける事を恐れないようにしよう。ほとんどの場合、議論の勝ち負けは大した問題ではなく、負けを隠そうとして負け惜しみを言う事が面白がられるという事を肝に命じよう。

 

・方法5:それでも言及したいとき、非公開日記を書く

それでも言及したい話題があるとき、どうするか。私にも経験があるのでよくわかる。そうした場合、フェイスブックmixiなどなんでもいいが、SNS上で非公開もしくは100%信用できる人だけに向けた極めて限定的な範囲で日記を書く事だ。これなら炎上する可能性は限りなくゼロに近く、さらに言及したい欲求をも満たすことができる。mixiなどはそもそもログインしている人がそれほどいないのでおススメである。

 

以上、いかがだっただろうか。このエントリがあなたのより良いインターネットライフの一助となれば幸いである。

【参考】

以前書いた「言及したい欲求」についての記事。 

以前書いたネットみのもんたに関しての記事

すでに数年前のエントリだが、内容的にはあまり変わっていない。